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「離島診療所」で働く看護師さんを取材しました。

僻地看護つまり遠い土地での看護師としての仕事は、
病院勤務とは異なる専門性が求められ、
ナースのたくさんある働き方の中でも特徴ある選択肢の一つです。

 

~過疎の島の診療所で生きる人々に寄り添う~
*村松愛子さんの場合

 

 

朝7時40分。

 

村松愛子さんは愛知県幡豆郡一色町の港から渡船のって、
いつものように佐久島に向かう。

 

乗船時間30分。

 

佐久島は三河湾に浮かぶ人口300人あまりの小さな島。
彼女はこの島でたった一つの医療機関、
佐久島診療所で働くナースだ。

 

診療所のメンバーは村松さんのほかに、
医師と事務員の計3人。

 

医師は自治医科大学の卒業生が3年ごとに交替で赴任する。

 

診察は週4日。
往診もある。

 

入院施設はない。

 

1日に訪れる患者は15名程度。

 

局部麻酔でできる程度の手術までは行えるが、
それ以上の手術は近隣地域の病院を紹介する。

 

島民は高齢者が多く、高血圧、骨そしょう症など
慢性秒の患者が多い。

 

患者の多くは診察にやってきては、
受け付けカウンターでひとしきり話して帰っていく。

 

「話を聞いて欲しい方が多いんです。
その会話の中から食事のこと、家族のことなどの情報を把握します。
ここは気軽に何でも話せる場所なんです」

 

村松さんがこの診療所で働き始めたのは1988年。

 

「一番辛かったのはナースの仲間たくさんいた市民病院から、
相談する相手もいない環境に1人だけポツンとおかれた寂しさでしたね」

 

診察介助はもちろん、調剤、薬剤や物品の注文、
管理まで、ここでは1人で全てこなさなければならない。

 

介護保険制度が施行されるまでは、
褥瘡管理や入浴の介助の為に患者の家を訪ねることも多かった。

 

業務の幅色さ、患者とのつき合い方など、
僻地での看護には独自の知識や経験が求められることがわかる。

 

だが、僻地看護の専門性は一般にはまだ十分に認識されていない。

 

診療所では年に1回、看護学生を研修で受け入れている。

 

村松さんはこのときをとらえて、
学生たちにこれまで実地で学んで来た事を一生懸命伝えている。

 

中には自分も僻地で働きたいという学生もいる。

 

だが、村松さんは「経験を積んでからおいで」と諭す。

 

「僻地医療は総合医療だから、
できたら全科を経験してからぐらいの方がいい。
ここでは地域の中で、家族の中で患者さんがどのように暮らし、
死を迎えるのかまで具体的に目にします。
それは病院の中で働くだけでは見えてこないこと。
病院と僻地とローテーションで働く仕組みがあって、
もっと多くのナースがこのようなことを経験できて言いかもしれませんね」

 

初めの頃は孤独感からなんども異動希望を出していた。
だがそれもいつの間にか出す事がなくなり、

 

島民も村松さんを自然に受け入れ、
今では彼女は島民一人一人の健康状態を把握する
島に欠かせない存在になった。

 

「今はつくづくいい場所で働いていると感じることがあります。
定年後は、島の年寄りを在宅で見ていく
活動ができないかなと思ったりもしています」

と話すと、村松さんは窓の外の穏やかな景色に目をやった。

 

【近況】
取材後、佐久島診療所の医師は交替したが、
村松さんは変わりなく働いている。
定年までの数年、村松さんは笑顔で島の人達を見守っていくつもりだ。

 

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